実は、FUJIFILM X-Pro1 体感イベント『X-night』の前に「X-Pro1」について開発者の方からお話を聞く時間をいただけました
話しを聞けば聞くほど、ミラーレスと呼ばずに、あえて「レンズ交換式プレミアムカメラ」と呼んで欲しいと言い切ったのも納得のパワーを秘めたカメラだと感じた次第
とはいえ、やはりこれはミラーレスってカテゴリーに入るんだよね
そこで、あえて呼ぼう『「X-Pro1」は大人のミラーレス』だとww
富士フイルム株式会社が過去のモニター参加者を中心に招待した発表会に参加して書いています。今回のイベントに関してメーカーからの報酬、及びその他の取引関係はありません。
また、事実誤認時の修正と本定型文の掲載以外、メーカーから記事の内容に対する関与は受けていません。
フィルム発想で光学ローパスフィルターをカット
お話をしてくださったのはFUJIFILM、電子映像事業部商品部担当課長の河原洋氏です
河原氏は「FinePix X100」の開発も手がけた方なのだ
「X-Pro1」には新しく開発された「X-Trans CMOS」というAPS-Cサイズ撮像素子を搭載していやして・・・
このカラーフィルターの配列は従来のベイヤー配列(2x2の4画素)とは異なり、『6x6=36pixel』の配列になっております
実はこの配列が光学ローパスフィルターを使わなくてもモアレ・偽色を発生させない秘密
この配列ってフィルム発想からきたものなのだ
そもそも、フィルムカメラ(銀塩カメラ)にはないローパスフィルターが何故デジタルカメラには必要かというと・・・
フィルムの場合銀塩粒子が立体構造なのでレンズから入ってくる光を記録できるだけの十分な感光特性を持っていますが、デジタルカメラの場合はデジタルであるがために無理なのだ(例えば光線の入射角度があまりに偏っている場合、ケラレが生じる)
そこで、デジタルカメラではレンズと撮像素子の間で"ローパスフィルター"による高周波成分をカットしているってわけ
これまでのベイヤー配列では、あまりに周期的だったため補完処理がそのままでは十分に行えなかったためローパスフィルターが必要でした
しかし今回の新しい配列だと、縦・横すべてのラインに、R・G・Bのそれぞれの色のカラーフィルターが配置されているため、補間処理が効率的に行え、ローパスフィルターを省略することが可能になったというわけだ
フィルムに近づけるために生み出されたのが6x6の非周期配列というわけ
この実用化には約3年かかったらしいっす
ちなみに配列に、グリーン画素が多いのは、可視光域ではグリーンが最も感度が高いから(人の眼で認識しやすい色)
つまり「X-Pro1」は、余計なフィルターがない分入ってくる光をそのまま記録することができるようになったというわけ
デジタルカメラってフィルムカメラの解像度にどこまで肉薄できるかを追及してるといってもある意味間違いじゃないから、今回の技術革新は画期的じゃないっすか?
問題は、触ってはみたもののサンプル画像を見せてもらったというレベルだということ
実際に自分が使ってみて(自分で撮影したデータで比較という意味)、初めて「画期的」かどうかの答えが出せることなんだけどね
ぜひ製品版で撮影させて!>富士フイルム様
会場にはプロカメラマンによる3畳サイズの巨大プリントもあったけど、とにかく解像度には感動もんでした
見た感じでは35mmフルサイズセンサーに負けない写真が撮れていたように思ったっす
レンズ性能を100%引き出す「Xマウントレンズ」
新しいマウントについても説明していただきやしたよ
レンズとカメラをつなぐマウントは、新開発された「FUJIFILM Xマウント」
なんとフランジバックはわずか17.7mm!
しかもマウント面からレンズを約7.5mmももぐり込ませる設計でバックフォーカスをぎりぎりまで短かくしてヤス
この努力が不利と言われている広角での画質も向上
ただし反面バックフォーカスが短い分周辺画質に影響が出やすいという面は、XFレンズは後玉を大きくする工夫をしています
XFレンズの鏡胴とフードは金属製で、強度に加えてマニア心を掴むことも忘れていません
レンズについての紹介と今後のラインナップについては前回紹介したので割愛
FUJIFILM X-Pro1 体感イベント『X-night』で「X-Pro1」に触れてきました
さらに進化した「ハイブリッドビューファインダー」
忘れちゃいけないのが「ハイブリッドビューファインダー」
「X-Pro1」には、ハイブリッドビューファインダー(光学ファインダー(OVF)と電子ビューファインダー(EVF))、そして液晶モニター(LCD)が搭載されています
ここで一応違いを説明というかメモっときますと・・・
OVF:撮影する像を光学的にファインダーへ振り分ける方法で、クリアな像で確認できる
EVF:見ている画=撮影できる画なので、設定による像をイメージできる(撮像素子のライブビュー画像)
VIEW MODE ボタンを押すことで、ファインダーまたは液晶モニターの固定表示、あるいはアイセンサーによる切り換え表示にするかを切替えることが可能っす
写真にもあるように、切り換えレバーの位置と取り付け方向がX100とは異なり、より操作しやすくなってます
「X-Pro1」のハイブリッドビューファインダーは、ファインダー切換レバーでOVFとEVFが切替えられるだけじゃなく、さらに進化してるんス
OVF利用時の撮影にも隠されたサポート機能が・・・
専用レンズを交換すると、自動的にファインダー倍率が切り換わり、ブライトフレームの大きさが変化するのだ
この変倍、実はファインダー切換レバーの長引きでも可能なり
広角18mmレンズ装着時には0.37倍で表示
35mmレンズ、60mmレンズ装着時には0.6倍で表示してくれる
実際にのぞいて変倍を体感してみたんだけど、参加者みんな思わず「おーっ」と感動
これはぜひ店頭で実際に確認してみて欲しいところ
OVFで撮影エリアをより大きく確認できる! この発想が凄い!
変倍の様子を撮影するのは時間的に無理だったので、ファインダー切換レバーで変倍レンズが出てくる部分の動画を貼っておきます
撮影:yonhongi氏
フィルムシミュレーションに多重露出と機能満載
「X-Pro1」には10種類の「フィルムシミュレーション」が搭載されております
フィルムシミュレーション(10種類)
PROVIA/スタンダード
Velvia/ビビッド
ASTIA/ ソフト
PRO Neg. Hi
PRO Neg. Std
モノクロ(フィルターなし)
モノクロ + Yeフィルター
モノクロ + Rフィルター
モノクロ + Gフィルター
セピア
これまでのリバーサルフィルム系に加え、新たにカラーネガフィルム(ポジ)系の「PRO Neg. Hi」と「PRO Neg. Std」が追加されています
ポジを追加してきたところに富士フイルムのこだわりを感じるっす
試して面白そうだと思った新機能が「多重露光」
1枚目の残像が光学ファインダーにオーバーラップされるから、ダブらせる部分を目で見て確認できて便利でした
ブラケティングが4種類も用意されているのも魅力的っす!
AEブラケティング
ISOブラケティング
フィルムシミュレーションブラケティング
ダイナミックレンジブラケティング
ただでさえ一度で三度美味しいブラケティングが、こんなに選べるなんて!
D5000なんて2種類しかないのに(苦笑)
今更ながら使う余裕がなかったのが悔やまれます
体験会で触れることができたのは、まだ製品版ではなかったこともあり撮影データが持ち帰れませんでしたが、使えば使うほどに楽しめそうなカメラだと感じやした
まさに大人のミラーレス!
でももうちょっとお値段がこなれてくれればなあ・・・
ともあれ貴重な体験をさせていただき感謝
CP+でもまた改めて触ってみたいと思っちょりますww
FUJIFILM X-Pro1 スペシャルサイト
http://fujifilm-x.com/x-pro1/
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